あと2、3年もすれば、スギ花粉症に悩まされる人たちが激減する・・・日本医科大学と東京都の共同研究で画期的な花粉症対策が大詰めを迎えていると言います。「舌下免疫療法」と呼ばれる治療法です。御存じの通り花粉症はアレルギーのひとつで、外部から入った物質を抗体が敵と見なして撃退するために発症します。この治療法は、スギ花粉を徐々に与えて体を慣らすことで抗体の過剰反応を防ぐというのです。
現在、試験中の段階ですが「8割近い患者さんに改善の効果が表れている」と言うからスゴイ。「当初は抗体を刺激させないために、スギ花粉エキスを染み込ませた食パンを舌の下に置いたりしていたが、現在は免疫反応をつかさどる細胞に直接エキスを付けても過剰反応しない段階まで来ているし、その効果は従来の注射による処方と同等の結果が得られています」とは、日本医大耳鼻咽喉科・大久保公裕部長。「将来は、花粉症シーズンの半年ぐらい前から医師の診断を受けた上で、患者さんは処方された花粉症薬を使う。治療と言っても薬を舌下に置くだけ」とのこと。ああ良かった、治療法が「スギ花粉エキスを染み込ませた食パンを毎日食べる」とかだったら、ちょっと嫌気が差すところでした。
注目のスギ花粉予防薬の正式発表は3年後。しかもスギだけじゃなく、ブタクサ、ヒノキ、さらにダニなどの薬の開発も予定されているといいます。特効薬の登場はもうすぐです。(N)
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