今をときめくAKB48は2つの組み合わせで展開されています。センターで歌う前田 敦子や大島 優子、板野 友美などのグループと、後ろで踊るその他(すいません、名前分かる人いません)のグループ。当然テレビなどへの露出が多いのは前者。ならばそのメンバー以外は必要ないんじゃないか?と思いきや、芸能事務所にとって本当に美味しいのは、後ろで踊るまさに後者のグループ。前者はいわばファン獲得のための集客商品。営業コストをかけ、宣伝広告費をかけ、メディアに登場させます。しかし後者はさほど露出が多いわけでもないのに、それなりのギャラが配分されるので収益性が高い。
この、集客商品と収益商品の割合は『3:2』がベストだと流通ジャーナリスト・金子 哲雄氏は言います。スーパーのチラシを分析すると、特売品などの集客商品と、値引きしていない収益商品の割合は3:2なんだそうです。どちらか一方だけではダメ、3:2の黄金比が売上と利益を最大化させるようです。
ミスタードーナツには『3:7』の法則があります。フレンチクルーラーやオールドファッションといった定番人気商品。あまりにも定番として根付いているので、創業当初からある商品と思っている人も多いですが、実はどちらも途中から登場した商品です。既存商品にはすぐ飽きを感じる一方、極端に変化させると離れていくという消費者の厄介な心理を考慮し、変える部分と守る部分のバランスを3:7の絶妙な割合でとってきたからこそ、長く支持されてきたのです。
「保守7割、革新3割」という言葉があるように、変革は急がず焦らず、でも止めてはいけないということでしょうか。(N)
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