はなしのたね。2014.vol.10
1:「さよなら」のはなし。
 春―――暖かくて明るいイメージがある季節ですが、春は別れの季節でもあります。日ごろ何気なく使っている言葉は、語源や由来をあまり突き詰めて考えることがありません。日本語を新鮮な気持ちで聴く外国の人に告げられて、ハッとすることもあります。3/14の読売新聞・編集手帳より。
 ◆昭和の初めに夫とともに来日した米国人女性アン・モローは「さよなら」に感銘を受けたという。著名な飛行家チャールズ・リンドバーグの夫人である。(さよならの語源は)左様ならば。そういうことであるならば。ほんとうは別れたくないけれど、どうしてもそうならなければいけないのならば。◆<これまで耳にした別れの言葉のうちで、このようにうつくしい言葉をわたしはしらない>。夫人は著書に綴ったと、鶴ケ谷真一さんの『紙背に微光あり』(平凡社)に教わった◆日本訪問から夫人の著書が世に出るまでの4年間にリンドバーグ夫妻は、1歳の長男を誘拐されて殺害される不幸に遭っている。“さよなら”の語源に、みずからの心を重ねたのだろう◆「3.11」の記憶に卒業式の季節が重なり、人生の分かれ道で手を振り合った人の面影が折に触れて偲ばれる春3月である。どうしてもそうならなければいけないのならば。夫人の言葉が胸にしみる。
 『さよなら』、この言葉に込めるべき惜別の念を、日本人であるならば知っておきたいところです。(N)

2:「何ともマヌケ」のはなし。
 1つ目の話がちょっとしんみりする内容だったので2つ目は外国のマヌケな話を・・・。これは1965年の3月14日(おお!1つ目の話の読売新聞と同じ日!)にニューファンドランド沖で、アメリカ海軍とカナダ当局との間で交わされた実際の無線の記録である。
カナダ「衝突の危険あり、貴艦の針路を15度、南に変更されたし」
アメリカ「衝突の恐れあり、そちらの針路を15度 北に変更されよ」
カナダ「出来ない。衝突の恐れあり、そちらの針路を15度 南へ変更せよ」 
アメリカ「こちらアメリカ海軍の軍艦の艦長である。もう一度繰り返りかえす。そちらの針路を変更せよ」
カナダ「NO、それは不可能だ。もう一度繰り返す、貴艦の針路を変更せよ」
アメリカ「こちらはアメリカ海軍太平洋艦隊最大級の航空母艦リンカーンである。我々は駆逐艦八隻、巡洋艦四隻と多数の艦船を従えている。我々はそちらの針路を15度 北に変更するよう要求する。もう一度繰り返す。そちらが15度北に変進せよ。我々の要求が容れられなければ、艦の安全のために対抗措置をとる用意がある」
カナダ「リンカーン、こちら灯台である、どうぞ」(N)

3:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
 人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。

【問題】
①?に入る英単語は何?
②これ、何と読む?
③この創作漢字、何と読む?

4:今週の気になる数字
【3:5:8】

日本人はウソをつくときに、3・5・8という数字をよく使いやすいそうです。例えば伝票や数表で架空の数字をでっち上げる場合には、下1桁に3・5・8を多様する傾向にあるんだとか。

5: 
前回の答え
①「Y」(漢字を逆から読む)
②「こ」(去年、今年、来年、再来年)
③貼る(エール、ビール、シール)