はなしのたね。2015.vol.10
1:「漢の中の漢・黒田博樹」のはなし。
 「最後の1球はカープで投げたい」――― 米大リーグのヤンキースから、8年ぶりに日本球界復帰を果たした黒田博樹投手の言葉です。メジャーリーグという世界最高の舞台で5年連続二桁勝利をあげた黒田投手は、他球団から年棒20億円を超えるオファーを受けながら、そのわずか5分の1程度の金額で古巣・広島カープへの復帰を決めたのです。そこにあったのはまさに「カープ愛」。この男気溢れる決断に、広島ファンは熱狂しているのです。
 黒田投手の男気エピソードはこれだけではありません。2009年8月、ダイヤモンドバックス戦に先発した黒田投手は5回まで好投を続けていました。しかし6回、悲劇が襲います。相手打者・ライアル選手が放った鋭いライナーが、黒田投手の頭部を直撃します。球場は騒然、その場に倒れこんで動けなくなった黒田投手は病院へ緊急搬送されました。その数日後、黒田投手の元にライアル選手から手紙が届きます。「あなたに怪我をさせてまで、自分はメジャーで野球をやろうと思っていない」という、引退すらも匂わせる自責の念がこもった内容でした。当時、まだ26歳だったライアル選手に対し、黒田投手は「気にしないでほしい」と関係者を通じて伝えるとともに、「僕が野球をやめたとき、彼にボールを当てられたと胸を張って言える選手になってほしい」と、相手を思いやるコメントを寄せたのです。広島からメジャー(ドジャース)に移籍した際も、チームからは4年契約を提示されていながら、自ら「3年契約にしてほしい」と願い出ています。契約が1年短くなれば10億円以上のお金が飛びます。“そんな選手は見たことない”と代理人は驚愕したそうです。黒田投手によると「アメリカでまだ1球も投げていないのに、そんな大金をもらうことに抵抗があった」ということですが、そんな思いがあったとしても、10億円を平気で捨てられる人間がどれだけいるでしょうか。
 『孝行のコの字も知らない息子に、父親が説教をした。「金銀を積んでも親は買えぬぞ」と。息子は答えた。「売ろうと思っても売れぬ」』 江戸時代の小咄にある、食えない息子の話です。値段のつくものに神聖さはあり得ない、父・母・友・故郷、売るも買うもできないものは、確かに神聖なものばかりです。「最後の1球はカープで投げたい」――― 黒田投手にとって「その1球」は10億円でも20億円でも買えない、かけがえのないものなのでしょう。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。
【問題】
①AとBはそれぞれ誰?
②1文字足りません 最後につく1文字は何?
③並べ替えて四字熟語を4つ作ってください

3:ハナタネ寄席
★「万年赤字だ!レッド企業!」
「働く人間みんな鬱!ブルー企業!」
「とりあえず“エコ”って言っとけ!グリーン企業!」
「残業たっぷり労働局から警告だ!イエロー企業!」
「色仕掛けでしか仕事がとれない!ピンク企業!」
『5人の力が混ざり合って・・・ブラック企業!!』

4:復活!さらりーまん川柳(第一生命より)
「湧きました 妻より優しい 風呂の声」
「合コンを 重ねて今や ワイン通」

5: 
前回の答え
①ジャムパン(ジャパンの間にム)
②レインコート、
③無味乾燥・抱腹絶倒・取捨選択・女人禁制