はなしのたね。2017.vol.08
1:「『当たり前』の恐ろしさ」のはなし。
 宅配最大手のヤマト運輸が、荷物の扱い量の抑制を検討する見通しになったことは既にニュースで大々的に報じられました。今春闘で労働組合から初めて要求があったためで、インターネット通販の普及と人手不足でドライバーなどの労働環境が厳しくなっていることから、労使で改善を模索する見通し。これにより、配達時間帯指定サービスなどの見直しにつながる可能性もあります。
 今だから何とでも言えますが、こうなることはもう目に見えていたと思います。Amazonを始めとする即日配達や、宅配便の再配達システムなど、誰がどう考えても明らかな「過剰品質」。こんなもの無くても誰も困りませんし誰も死にません。むしろ提供する側(配送する方)が過労死してしまいます。
 少し前、自宅に不在届けが入っていた(それは郵便物でしたが)ので、わざわざ再配達してもらうのも悪いと思い、別の用事のついでに郵便局まで取りに行きました。そしたら「再配達のために配送員が持って出てしまっているのでお渡しできません」と言われたのです。確かに不在届けには「取りに来るなら事前に連絡してくれ」的な文言は入っていましたが、こっちは気を利かして取りに行ったのに、  結局再配達の時間を指定してその時間までに家に帰らなければならなくなりました。こんなすれ違いって酷い!とメンタルの弱いOLのような心境になったのを覚えています。
結局、サービスの提供側とそれを受ける側の乖離がそもそも大きいと言えます。こっちは家まで持ってきてくれるだけで十分、と本来思っているのに、運送会社側が勝手に「いなかったら再配達しまっせ」「時間は何時ごろがよろしいでっしゃろ」と言ってくるから、じゃあお言葉に甘えて・・・となるわけです。そしてそれがいつしか『当たり前』になり、誰もそこに異常性や感謝の気持ちを抱かなくなる―――で、気付いたらもう限界!となったのが、ヤマト運輸ギブアップ事件の真相だと思います。
 まず「宅配便」というシステムがとんでもない話だということを忘れてはいけません。全国一戸一戸のお宅に荷物を運んでくれる、というシステム自体が既に異常なのです。ネット通販だって、宅配システムが超絶レベルで確立されていた日本だからこそ、ここまで発展できたのです。それを、今日中に届いて『当たり前』、再配達して『当たり前』、時間通り持ってきて『当たり前』、というのは言語道断であります。あなたの『当たり前』が誰かを傷つけているかもしれない―――そんなことを教訓にしたい一件でありました。(N)

2:「アタマの体操・シケパ(脳トレ編)」
人間、読み書き算盤が肝心。脳を活性化しアンチエイジングに最適です。お役立て下さい。

【問題】
①「?」に入る数字は?
②「?」に入る漢字は?
③下の「家族」の文字、どんな言葉でできている?

3:ハナタネ寄席
★舌『「L」貸して』 札『どうぞ』 乱『ありがと』 木『すぐ返してね』 乃『「\」貸して』 木『ハイ』
及『どうも』 才『ふぅ』 之『「ノ」貸して』 才『えっあぁ』 乏『スマン』 十『かなり減ったな…』
司『「|」貸して』 十『…うん』 同『ワーイ』 一『…』 了『あのぉ』 一『断る!』

4: 
前回の答え
①Q(トランプの12)=12
②祝日・本棚・日本銀行
③ようこそ