前編では「顔採用」の是非を問いながら、そこにある因果関係と相関関係の違いを比較しました。イケメンになりたくて髪形を変えても、「髪型がカッコいい」=「イケメン」という因果関係は成立しないよ、そして元からイケメンの筆者には関係ないよ、というお話。
注意すべきは「相関関係」があっても「因果関係」があるとは限らないこと。出したい結果に対してちゃんと因果関係が成立する原因を作り出すことができているか、を考えなければいけません。「美人の数」と「会社の業績」に相関関係はあります。これはもう疑いようのない事実(それでも納得できない女性陣、ごめんなさい)。でも「美人が多いから会社の業績がいい」という因果関係は成立しません。「会社の業績を上げたい」から「美人ばっかり採用する」はやっぱりダメでしょう。他にも例えば「営業成績を上げたくてビジネス関連の書籍を読み漁る」も、それだけでは意味がありません。成績のいい営業マンがビジネス書をたくさん読んでいる可能性は高いですが、本を読むだけでは成績は上がりません。営業であれば話題としてマンガを読むことも必要だったりします。
「顔採用」に話を戻すと、前編の藤田社長の発言はとても深いことを仰っていると思います。「素敵な人」という表現であって「美しい人」とは言っていません。つまり人間が内面に持つ素敵さや素晴らしさは、その人の顔に出るんだよ、ということではないでしょうか。何も「女は顔だぜ!」と言っているわけではないはずです。そういえば私は学生時代、バイト先の飲み会で「やっぱり女は顔だぜ!」と高らかに宣言して女性陣から総スカンを喰らったことがあります。もちろん私は藤田社長と同じく「顔を見ればその人が素敵な人かどうか分かる」という意味での発言だったわけですが、当時のギャル達には見た目も心もイケメンな私の想いは理解が・・・もうこのくだりいいですね。
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