鵜飼の話

岐阜長良川の鵜飼が始まりました。
毎年5月11日を起点に、10月15日を終点として行われます。
途中、中秋の名月の休みを除き、毎日開催されます。
今年は、国の無形文化財に指定されてから初めての長良川鵜飼です。
1300年の歴史を持つ幽玄の世界を、是非ご堪能下さい。

ところで、鵜飼は全国で行われています。
ご存知の方も多いと思いますが、
鵜飼は1300年の昔から行われている漁です。
鵜を使い、たくみに魚を捕獲する漁法は、
そのルーツは中国とも言われます。
従って現在、中国にも同じ鵜飼があります。

また、日本全国にも鵜飼は分布しており、
京都、和歌山、岩国、犬山…など、およそ12箇所で行われているそうです。
今なお残されていることにびっくりします。

現在の鵜飼は、カワウではなく、ウミウを使い漁をします。
毎年この「ウミウ」の確保に苦労しています。
ウミウは、渡り鳥です。
ロシアから越冬のため南へ渡る「ウミウ」は、
途中、茨城県の海岸線の断崖で休息します。
ウミウ猟師は、その断崖に身をひそめ、
物陰からウミウの足を掴み捕獲します。
しかし、ウミウはいつ来るか分かりません。
いつ来るか、いつ来るかと、
待ち続けなくてはいけない仕事です。
捕獲できない年もあるようです。
ウミウ猟師の高齢化も問題です。
そんな状況で、1300続いている鵜飼は文化遺産であると言えるでしょう。

是非、岐阜においでになって、鵜飼をご覧ください。